●岸たまき(明治15年〜昭和20年)
金沢生まれ。
日本画家堀内喜一と結婚するが、夫が33歳で急死したため、東京で絵はがき屋「つるや」を開く。開店後まもなく夢二と出会い結婚。2年たらずで離婚することになるが、離婚後も生活を共にして3人の子供をもうける。
眼の大きな女性で、夢二式美人画の原型となった女性である。
(女性との関係も華やかな夢二ではあるが、正式に結婚したのは彼女だけである。) |
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●笠井彦乃(明治29年〜大正9年)
紙問屋の長女として日本橋に生まれる。
大正3年、同じく日本橋に開店した「港屋」で夢二に出会い恋に落ちる。(当時18歳)
夢二との交際を激しく父に反対されるが、京都において、二人は幸せな時期を過ごす。 しかしそれもつかの間で、彦乃は病(肺結核)を得、25歳と言う若さでこの世を去る。11歳年下であった彼女こそ、夢二がその生涯で最も愛した女性といわれている。 |
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●お葉(明治37年〜昭和55年)
本名は佐々木カネヨ。
秋田県生まれ。
12歳の頃より、画家のモデルを始める。後に近代洋画の巨匠、藤島武二や責め絵画家、伊藤晴雨のモデルもつとめるようになるが、大正8年、夢二と出会い共に暮らすようになる。代表作「黒船屋」を始め、夢二式美人画の源泉となる。
6年後には夢二と別れることになるが、晩年は医師と結婚し、主婦として静かな生活を送った。
(お葉は夢二がつけた愛称) |